マレーシアへの海外移住

近年増加傾向にある海外移住

海外移住者は近年増加傾向にあります。諸外国に比べると日本からの移住者はまだ少ないですが、この5年ほどの間に数が伸び、関心が高まっているのがわかります。移住先として平成18年からトップをキープしている地域はシンガポール、タイ、インドネシア、マレーシアなどのアジアの国々です。移住のスタイルは様々で、ロングステイと呼ばれる長期滞在、定年退職などのリタイア後の海外移住などそれぞれのライフスタイルに合わせて自由に選択されています。慣れ親しんだ日本を離れ、言語、文化、習慣の違う海外での暮らしは刺激的で、これまでにない出会いや可能性に満ちています。かつては憧れだった海外移住ですが、今では実現可能な選択肢のひとつとして選ばれています。新たなライフステージへ踏み出す一歩を海外で初めてみてはいかがでしょうか。

専用のビザでロング・ステイ、リタイア後の海外移住

海外移住と一口に言っても様々なスタイルがあります。ロング・ステイといわれる長期滞在、定年退職後などのリタイア世代が夫婦でする移住、その他永住権を取得して永住するなどライフスタイルに合わせて選択できます。このうちのロングステイと定年退職後などのリタイア世代の移住についてスポットを当てていきます。

移住となるとビザの問題が頭をもたげますが、マレーシアではロングステイ希望者を対象にしたビザの発行があります。マレーシア・マイ・セカンドホーム(MM2H)プログラムといわれる長期滞在用のビザで、10年間の滞在が可能です。ビザの期間内であれば何度でも出入国ができることから、旅行などにも気軽にいくことができ、日本で暮らす感覚でマレーシアでの生活を送れます。その他様々な特典があることからも利用する人が多いビザです。永住権ではありませんが、移民局に申請をして許可が下りれば、10年以上の滞在を認められることもあります。いくつかの条件がありますがそれを満たすことでどなたでも取得することができます。

人気のアジア・マレーシア

移住先としてトップを独走しているアジアの中でも、近年マレーシアが注目されています。経済成長率、英語能力の向上、治安の安定性、暮らしやすい住環境など、様々な理由から選ばれています。マレーシアは親日国としても有名で、日本人が暮らしやすいことも人気の秘訣です。首都のクアラルンプールは世界都市に数えられ、政治、経済、文化的にも高く評価される東南アジア有数の大都市です。

気候は熱帯性気候のため常夏で、季節は雨季と乾季にわかれます。しかし、マレーシアの気候的特徴からすると、観光シーズンとして人気の乾季以外の季節も、実際に暮らしてみると快適に感じる人が多いといわれています。マレーシアの雨季は日本の梅雨のように雨が1日降り続くことはほとんどありません。乾季に比べると雨足の強いスコールの時間が長くなる程度といわれています。スコールが過ぎた後は空気中のチリが洗い流され、雨で少し冷やされた昼間のマレーシアは過ごしやすいと感じるようです。地域によっては気候に違いがあるので、リゾートやフェリーがクローズになることもあります。

日本との時差はわずか1時間ととても少なく、身体的負担もないことから多くの移住者が毎年マレーシアに旅立っています。また物価のおおよその目安は3分の1程度と安価です。消費税のように徴収される税金は6%、食料品やガソリンなど生活必需品には税金がかからないことがあります。またチップは基本的に不要とされていますが、何かのために少額用意しておくことをお勧めします。

マレーシアの準公用語は英語

マレーシアは多くの民族が暮らす多様な国です。多くはマレー人、中国人、インド人、その他にも様々な人たちが共生しています。公用語はマレー語ですが、各民族間ではそれぞれの言語を使います。準公用語として使用される英語は、異なる民族間でのコミュニケーションなど公共の場での利用が目立ちます。また、私立大学では学内公用語として英語が使われており、国家的な英語教育制度の充実したマレーシアの英語力はトップのシンガポールに次ぐアジアで2位の評価を得ています。そのためマレーシアには英語を話すバイリンガルが多いのが特徴です。英語を得意とする人、かつて留学経験がある人などが英語力を活かして生活し、更なる英語力の向上に向けて移住するにも最適な環境といえるでしょう。

コンドミニアムでの安全で快適な暮らし

マレーシアへの移住者に人気の住居はコンドミニアムです。24時間セキュリティ、施設内プールなどのあるものが一般的で、トレーニング・ジム、カフェやミニマートまで完備された規模の大きなものもあります。治安のいいマレーシアですが、やはり海外なので日本と同じような感覚で日常生活を送るのは危険です。セキュリティへの期待が高まる中、コンドミニアムは更に人気を集めています。宗教的な理由からマレーシアのコンドミニアムではペット飼育ができません。ペットを連れての移住を考えている方は、戸建の賃貸物件の利用が適しています。戸建物件は自由が効くので、これまでと変わらずペットと過ごすことができます。

生活用水については、水道水が大変清潔です。しかし、日本人にとっては水道水をそのまま引用するにはリスクがあるのでお勧めできません。フィルターで不純物をろ過して、一度沸騰させたものを飲むようにしましょう。

最新の医療技術

最新の設備や技術が取り入れられたマレーシアの医療期間は、衛生面でも大変評価が高いことで知られています。日本と変わらない高度な医療サービスを受けることができるので、万が一の時にも安心して暮らせるのも魅力の1つです。

海外で医療サービスを受ける際に気をつけたいことは、基本的に外国人に対しては医療費が高額になることです。保険に入るなどしておくことで、金銭面の負担を軽減することができます。その他、あらかじめ自分が利用するニーズに合った病院を探しておくことが大切です。様々なシステムや利便性に違いのある海外での暮らしは、事前にしっかり情報を集めて備えておくことで快適に過ごすことができるでしょう。

出会いと刺激に満ちた海外生活

海外移住となると現地での日本人との交流が心の支えになることがあります。慣れ親しんだ国を離れ、英語を使ってする日常生活は大変刺激に満ちたものです。しかし、ふいにホーム・シックに似た心境に陥ったときに支えになるのが同じ日本人の存在です。よく聞かれるのは、コンドミニアムを選ぶ際に事前に日本人の入居者が多い場所を選んでいくことです。その他、現地での日本人会に参加するなど、方法はいくつかありますので、積極的な姿勢で臨むといいでしょう。

また、現地の人たちとの交流は海外生活では欠かせません。マレーシアでは物価が安く、メイドを雇うことができるので、若いメイドと一緒にスーパーへ買い物に行くなど日常の家事をともにしていく中でも、これまで出会うことがなかった新たな価値観に触れることができるでしょう。

クアラルンプール、ペナン、ジョホール・バルが人気

マレーシアの移住先として人気の都市はいくつかあります。首都のクアラルンプール、美しいビーチと世界遺産で知られるペナン、シンガポールとの国境の町ジョホール・バルなど、日本人が移住先に選ぶ主な都市となっています。

ペナンの街並み

クアラルンプールについて
マレーシアの首都として知られるクアラルンプールは、マレー半島の南部にあります。クラン川とゴンバック川の合流点にあることから「泥が合流するところ」という意味に由来する名称です。「KL」と略されます。高層ビルが林立する大都会ですが、熱帯の木々が無機質な高層ビルを彩る魅力的な世界都市です。2001年にクアラルンプール・セントラル駅がオープンしましたが、以前の交通の要所である旧クアラルンプール・セントラル駅を中心にした美しい町として大変人気を集めています。大変治安がいいことから、女性が一人歩きすることもできる暮らしやすい海外の理想的な都市でもあります。また、公共交通機関が発達しているので移動に困ることはありません。その他、大型のデパートやショッピング・モールなども充実しており、快適な都会の暮らしを実現するのにふさわしい都市として人気があります。

ペナンについて
マレー半島からペナン大橋で繋がるペナン島は、「東洋の真珠」と呼ばれた美しい島です。また、ペナン島の魅力はビーチだけでなく、マラッカとともに世界遺産に登録されたジョージ・タウンやストリート・アートにもあります。リゾートからローカルまで楽しめるのがペナン島の魅力です。鉄道はなく移動手段は車、バス、タクシーを利用します。ペナン・ヒルと呼ばれる標高833mの丘があり、ケーブルカーを利用して頂上まで登ると、ペナン島全体からその向こうにマレー半島まで見渡せる眺望が魅力です。標高が高く暑さが和らぐので、薄手の上着を持参するといいでしょう。ペナン島を代表するビーチはバツー・フェリンギ周辺にあり、マリンスポーツを楽しむ人たちで賑わいます。

ジョホール・バルについて
マレー半島最南端にあるシンガポールとの国境の町として人気があり、シンガポールからの買い物客でも賑わいます。シンガポールとは約1kmのコーズウェイ橋で繋がっています。気軽にシンガポールへの旅行も楽しめることもジョホール・バルの魅力の1つです。アルコールやタバコなどを免税店(デューティー・フリー)で購入できたり、アウトレット・モールで手頃な買い物ができたり楽しみ方は様々です。アウトレットは、アルマーニなどのハイブランドだけでなく、上海・マレーシアなどのブランドも扱う個性的な仕様になっています。治安については、クアラルンプールなどに比べるとやや悪く、少し注意が必要です。スリは日常的に頻発しているので、他人事ではありません。一目でブランドと判る財布は人目を引くため狙われやすいので気をつけましょう。その他、スマート・フォンやカメラなどもマレーシアでは大変高価なものです、手を離さないようにしてください。安全の確保については、日常的に些細な工夫をするだけでも格段に違いますので、意識を持って生活するようにしましょう。