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ジョボールバル親子留学体験記[Vo.1]

親子留学

ジョホールバルでの親子留学生活を振り返って

東京都在住 松本理香子さん
はじめまして、私は現在、夫と6歳になる息子と3人で生活しています。私たち家族は2014年夏から約1年間、シンガポールの対岸に位置するマレーシアのジョホールバルという場所で親子留学(母子留学)という新しいライフスタイルに挑戦してきました。1年間ではありますが、今後母子留学や海外移住などを考えていらっしゃる方のために少しでもお役に立てればという想いで実際に体験したことや感じたことを書かせて頂きます。

親子留学(母子留学)のきっかけ

意外だった夫からの母子留学の提案

サラリーマンとして働いている夫は平日はもとより週末も出勤することがある状況で、私も息子を保育園に預けて平日はパートタイムで働いていました。そんなある日、夫が大学の後輩と会った時に家族をニュージーランドに留学させている話を聞いて、私に「母子で海外留学する選択肢って画期的だと思うんだけどどうだろう?」と提案してきたのです。海外という言葉には程遠い夫からの意外な提案でしたが、私自身も海外で生活する憧れもありましたし、息子の将来を考えて早い時期から海外生活をさせてグローバルな人間に育って欲しいなと漠然と思っていましたので、「行かせてくれるなら是非行きたい!」と夫と話をしました。

そんな矢先、たまたま「マレーシアが熱い!」というテレビの特集を観た際に親子留学(母子留学)をしている親子が紹介されていて、マレーシアは物価が安く教育では英語はもちろん、中国語も併せて習得できる学校がほとんどで、ジョホールバルが教育特区になってこれからますます注目されるという内容でした。そこから、私たちもマレーシアに関心を持つようになって、まずは現地を見てみたいと一度視察に行くことにしました。それが2013年5月のことです。

ジョホールバルの現地視察へ

ここまでフットワークが軽かったのはなんといってもアクセスの良さと旅費の安さでした。私たちは東京に住んでいますが、成田空港からシンガポール航空のLCC「スクート航空」で台北を経由してシンガポールに入ったのですが、1人の航空運賃が往復30,000円という安さに驚きました。国内旅行と変わらない価格で海外に行けるという魅力がありました。

シンガポールに到着して最初の印象は「洗練された都市」でした。さすがアジアの中枢でシンガポールの隣にあるマレーシアはどんなところかますます興味深くなりました。国境を越えられるタクシーに乗り、車内でマレーシアのイミグレーションに到着した時は何もかもが新鮮でワクワクしました。そしていよいよマレーシアへ!シンガポールとはうってかわってアジアの雰囲気を感じました。きれいな建物が立ち並ぶ中、昭和にタイムスリップしたようなところもあり、これから発展していくという感じは微塵もありませんでした。

しかし私はこのゆったりとした雰囲気と穏やかなマレーシアの人々に魅了されていきます。息子を連れてジョホール動物園に行きましたが、そこで現地のご家族に「Welcome Malaysia!」と言って頂いたり、タクシーがつかまらず動物園から市内まで歩いて向かっていたら路線バスが停まって乗せてくれたりと温かさを感じてとても嬉しかったのを思い出します。

食事も私たち家族には合いました。屋台の肉骨茶(バクテー)、その他中華料理、インド料理(カレー)と種類が豊富でとにかく安い!タイガービールを飲みながらおなか一杯食べても2000円くらいでした。

いよいよ学校見学です。マレーシアの子供たちはどういう学校生活を送っているのか興味津々でした。インターナショナルスクール3校へ見学に行きましたが、生徒さんが何人もすれ違いざまににこっと私たちに挨拶してくれとても嬉しかったです。マレーシアの子供たちは日本の子供より子供らしいというか、ませてないなという印象でした。初めてのマレーシアですっかり魅了された私たちは来年行くことを目標にして帰国しました。

勢いが大事、とにかく行ってみる!

2014年のゴールデンウイークに夫から「息子も8月からマレーシアの学校では1年生になるし、区切りもいいところで決断してみては?」と話がありました。私は息子と2人で生活するという不安が大きかったのですが、息子の将来のことと昨年行ったマレーシアの良いイメージも手伝って挑戦してみようという気持ちになりました。夫婦の決断のもと6月にはジョホールバルに物件と学校を決めに再び向かいました。

学校選び

親子留学私たちの学校(インターナショナルスクール)選びの条件は、やはり日本よりも学費が安いインターナショナルスクールでかつ、日本人の生徒が少ない学校。息子自身の英語力はまったくといっていいほどなかったので、それを受け入れてくれるインターナショナルスクールという条件でした。ジョホールバルはクアラルンプールに比べてインターナショナルスクールが少ないですが、その中での学校選びは情報だけで判断するのではなく実際に見学することと、可能であれば実際に通っているお子さんを持つご家族から学校の様子や、授業の内容を聞けることができれば少しは雰囲気がつかめるかもしれません。

実際にインターナショナルスクールに通わせてみて、親として「こうじゃなかった、ああじゃなかった」と言う愚痴や不満・文句は必ずあると思います。先生への不満や授業の内容など、日本であろうが海外であろうがやはり同じ人間、まだまだ未熟な先生もいらっしゃれば、ベテランで魅力的な先生に会えるかもしれないですし、そればかりは学校全体のイメージや雰囲気にとらわれることなく。お子さんに合うインターナショナルスクールが見つかれば良いのではないのかなと思います。

また、日本と違って転校なんてよくあることだと言うような情報も一部で流れていますが、実際に現地のママから話を聞いたところ、気に入らないからといってすぐに転校させたりはしないと聞きました。しかしながら全く無いかと言えば経済的なことや、子供が学校になじめないなど転校に関しては慎重です。そこは日本人の親の感覚とさほど変わらないのではと思います。

ジョホールバルでの住居に関して

親子留学住居に関してですが、お子さんがインターナショナルスクールへ通われる場合は毎日の送り迎えもしくはスクールバスを利用したとしても学校の近くをおすすめします。私は学校から片道10分(約11km)の距離に住んでしましたが、渋滞などに引っかかると身動き取れなくなり遅刻してしまいます。朝は皆せわしなく苛立ったりすることもあり、時間の余裕が取れることを優先して学校の近くに住むことが今回の経験で良いと思いました。

家賃は我が家が借りていたアパートメントの場合、3ベットルームの家具・家電付き、プール、ジム、テニスコート、ミニマート(売店)など至れり尽くせりの環境で1700リンギット(約47,600円 2015年9月現在)でした。日本人も少なく、セキュリティも24時間体制で治安の良いアパートメントでした。しかし、最初の初期費用が思ったよりも多くかかってしまいました。デポジットと呼ばれる保証金と敷金的なものと当月家賃併せて5カ月分は支払いました。日本の契約の仕方とは違うので現地の不動産エージェントへ余計な支払いをしないようにご注意ください。

ジョホールバルでの買い物について

一番気になる現地での買い物ですが、イオンがあるので日本食の材料も手軽に入りますし、100円ショップも充実しているので日常使うものを日本からわざわざ運ぶ必要もなく便利でした。他にはジャイアント・テスコという大型スーパーがあり、イオンより比較的安く購入できるので、私はほとんどの日用品をどちらかのお店で購入していました。

また、現地での生活に慣れれば早朝から開くパサ(市場)で安くて新鮮な野菜・魚介類・肉などが購入できるのでお勧めです。外食も(ホーカー)屋台であれば1食150円くらいから食べようと思えば食べれますし、日本人の経営する日本食のお店も最近増えてきているので食生活に困ることはさほどないかと思われます。やはり物価が日本よりも安いとはいえ、日本食・イタリアンなどの本格的なお店となると日本と同じくらいの金額がかかってしまいます。各ご家庭での予算もあるでしょうから色々と工夫されると良いと思います。

ジョホールバルは車社会

日本から来ている方はほとんどが車を所有されていますが、我が家はレンタカーを借りていました。長期で滞在されるのならば購入を考えられた方が良いでしょうし、1〜2年の滞在であれば私のようにレンタカーでも良いかもしれません。ちなみに最近はレンタカー会社も以前より増えたようで、価格競争のためか安くレンタルしてくれる会社も増えつつあるようです。私は月900リンギット(約25,000円)で借りることができました。

運転のマナーについてですが驚くほど悪いです!スピードは出すし、後ろから煽るのも当たり前、事故もたくさん起きています。私自身も渋滞にひっかかり後ろからぶつけられました。私は幸いぶつけてきた人から『あなたのせいだ!』と言われなく良かったですが、中には自分が悪くなくても人のせいにする人もいるので気をつけてください。

また、怪我人がいなければ警察に通報することもないので自分で警察署に出向き、ポリスレポートを書いてもらって修理に出すという進め方にビックリしました。

そんなこともあり毎日の運転のことなのでその時は気分がだいぶ落ち込みましたが、ずっとそんなこと考えてもしょうがないので前向きに考えるようにしていました。車を所有しなくともウーバーという全世界で利用されているハイヤーの配車サービスアプリを上手く活用して無駄な出費を抑えている方もいます。

親子留学(母子留学)生活のまとめ

現地での生活を大まかに色々とお伝えさせていただきましたが、アッという間に1年という月日は過ぎました。当初ジョホールバルへ来たときは自信もなく不安もありましたが、周りの日本人や地元の方たちに助けてもらい充実した母子留学生活を送ることができました。私自身が気をつけていたことは、せっかくの海外生活なので現地の友達をたくさんつくることや、その街でしか体験できないことを楽しんだりするように心がけていました。

子供をインターナショナルスクールに通わせて思ったこと

親子留学「子供は柔軟性が高いからどんな環境にも馴染めるよ」なんていう言葉はうちの子には無縁で、毎朝泣いて学校に登校しており、実際に学校に慣れるのに3、4ヶ月かかりました。今思い出しても息子も精神的に苦しかっただろうと思いますが、全くと言っていいほど英語がしゃべれない息子に対して先生は本当に親切に対応してくれたと思っています。また、クラスに日本人のお友達も2人いたこともあり少しは不安が解消できたのかもしれません。入学して半年後くらいには学校のお友達の自宅へ行って遊んだりして自分の伝えたいことを話せるようになっていましたし、同じアパートの方にも率先して挨拶をしたり話しかけていましたが、帰国してからは語学を吸収するのも早いですが忘れるのも早いです。

親として24時間英語漬けという環境は難しいので英語の環境を作るのに必死なところもあります。本人自身も日本の生活で英語は特に必要無いと思っているところがあると思うので、率先して話したりすることは難しいのが現状です。今後は長期の休みを利用して海外のサマースクールなどに参加しようと考えています。

子供を留学させるのに適した年齢

私は今回留学させてみて、何歳までに留学させた方が良いと言うような期限はいらないのではと思いました。私自身の勝手な思い込みで、子供が小さいうちであればあるほどメリットは大きいと思っていましたが、他のご家庭を見ても年齢はバラバラです。私の周りだと小学校3~6年生で留学しているお子さんが多かったと思います。ですので何歳までに留学させた方がネイティブになるだとか制限や期限を決めなくても家族で行こうと決断した時がいちばんベストなのではないでしょうか。

マレーシアの人々

他民族国家ですのでマレー系・中華系・インド系と肌や服装も違えば宗教も違うし食べ物も違う!『違って当たり前』な感覚に日本を飛び出して生活してみて違う意味で周りを気にするストレスがなくなりました。しかし、人々が全体的に日本のようにテキパキと物事が進む国ではないので、ほとんどの作業やサービスはのんびり、やる気のない対応をされたりしましたが、私は自分がせかせかした性格なので「もっとのんびりやろうよ」と思うように心がけていました。さすがに急いでいるときにのんびりとした事務処理にはイライラすることもありましたが(笑)

母子留学でマレーシア(ジョホールバル)という場所

シンガポールから橋を渡ってすぐのジョホールバルですが、結果私たち家族にとってはアクセスしにくい場所でもありました。とにかく国境付近の交通渋滞が曜日や時間、祝日などの影響で何時間もかかってしまうということがあり、週末だけ夫にに来てもらうとなった場合、東京からシンガポール、もしくはクアラルンプール乗換えでジョホールバルを目指すという時間のロスが私たちにはネックでした。車社会ということもあり自分も事故に巻き込まれた経験から電車やバスが発達した場所のほうが良かったのではないかと思うこともありました。

メリットとしてはやはりシンガポールが近いということ。田舎から東京にお買い物に行くような感覚でたまには洗練された都会の空気に触れて美味しい物を食べたり、伊勢丹や高島屋でお買い物をしたりと気分転換できたりすると思います。また、一年中温暖な気候なので体調管理がしやすいことがあります。季節の変わり目でいつも風邪を引いていたのにマレーシアに来てから熱が出にくくなったり、アトピーが軽減されたとういう話をききます。私自身も肌の乾燥が気にならなくて良かったですが、髪の毛はだいぶ傷みました。

1年間を振り返って

親子留学とにかく善は急げ!的に時間をかけず勢いでマレーシアまで来たのですが、案外お金がかかって大変でしたが、この1年間は私にとっても息子にとっても非常に良い経験となりました。この経験を活かして自身のスキルアップとしてマレーシアで働いてみたいと思えるようになりましたし、息子も今後の人生の大きな岐路になったはずです。

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