【特別対談】加速するグローバル社会を生きる若者たちへ

マレーシア留学

マレーシア政府観光局マーケティングマネージャーの徳永誠氏と当社代表荒木隆による特別対談です。

ルック・イーストから”ルック・マレーシア”へ
世界を俯瞰できる若者を育てる

――2017年はマレーシアが独立して60年、ASEAN(東南アジア諸国連合)設立50周年というアニバーサリーイヤーですね。
徳永 イギリスの統治下にあったマレーシアが、マラヤ連邦として独立したのが1957年。その10年後には、タイ、インドネシア、シンガポール、フィリピンとともにASEANを設立しました。以来、アジア地域をけん引する主要国の一つとして現在に至っています。この間、マレーシアの成長に欠かせなかったことに「ルック・イースト政策」があります。これはマレーシア第4代首相マハティール氏主導のもと、1981年から展開された政策で、当時、高度経済成長期を経て先進国の仲間入りを果たした“東の国”つまり日本に学ぶというというものです。マレーシアから日本へ向かった留学生たちは、政治や経済、テクノロジーなど、さまざまな分野で多くのことを吸収して戻ってきました。ルック・イースト政策は、“マレーシアが日本から学ぶ”という一方通行のような交流でしたが、今後はマレーシアからもいろいろなことを発信する“双方向”の関係でありたいと考えています。

荒木 私は数年前に、子どもと一緒にマレーシアに移住し4年間過ごしました。子どもはもちろん、私自身も英語がさほど達者ではなかった中、親身になって接してくれたマレーシア人がたくさんいました。他国から来た人を温かく受け入れてくれる、彼らのような人たちこそ、ルック・イースト政策がもたらした“成果”ではないかと考えています。そして今、今度は自分が当時の経験を生かし、教育面からマレーシアと日本の橋渡しをする手助けをしたいと思っています。

――徳永さんは、常々、次世代を担う若者に「アジア大交流時代」で活躍できるグローバル人材となってほしいと仰っておりますね
徳永 世界は目まぐるしく変化しています。発展途上国と見なされてきたアジア諸国も、今や世界経済を左右する影響力をもつまでになりました。そのスピードや広がり方は、さらに加速度を増していくでしょう。そんな情勢の中でも、臆することなく生き抜くことができる国際感覚とスキルをもつ若者たちが必要とされています。先進国として歩んできた日本も例外ではありません。日本の若者も「世界を相手に活躍したい!」というチャレンジング・スピリットをもって世界へ飛び出し、刺激を受けながら成長していくべきだと思います。

荒木 当社に問合せいただく学生の中には、「自分は今のままじゃダメだと思う」という人も少なくありません。現在置かれている自分の状況に、何か“違和感”をもっているのです。それが学びの環境なのか、未来の自分の姿なのかは人それぞれですが、彼らにできるかぎりの情報を提供し、選択肢の幅を広げてあげたいと考えています。「日本の若者はどこか頼りない」という人もいますが、当社のHPを見て連絡をくれる学生たちと話していると、「日本の若者はまだ大丈夫!」と確信できます。ただ、そんな若者をサポートする大人が少ないのが現状です。マレーシアは先進国の仲間入りを目指して「ビジョン2020」を進めています。2020年といえば、日本では東京オリンピック・パラリンピックが開催される年であり、日本を海外にアピールする絶好期です。そのとき中心的役割を担う国際感覚に富んだ人材を育てるお手伝いを、当社も進めていきたいと考えています。

留学先として注目されるマレーシア。
その魅力は“多様性”にあり

――近年、マレーシアを留学先として選択肢に加える人が増えていると聞きます。マレーシア留学の環境とは、どのようなものなのでしょうか。
荒木 海外から日本を見ることができるのが、海外留学の最大のメリットですね。それに加えてマレーシアでは、多様性に富んだ人やモノにふれることができます。たとえば、マレーシアでは母国語であるマレー語と準公用語として英語が広く使われています。英語を母国語としない国からやって来る留学生も多く、現地でのコミュニケーションには英語が欠かせません。「きちんと話さなければ…」という意識が強いため、積極的に会話に参加できないと悩む日本人留学生も多いですが、実は正しい発音や文法は、あまり重要ではありません。英語以外の母国語をもつ留学生はもちろんのこと、マレーシア人も相手が“何かを伝えたい”という気持ちを感じ取り、辛抱強く耳を傾けてくれます。完璧な英語でなくても、自分の考えが相手に伝わることがわかれば、現地での生活もぐっと楽しいものになります。この懐の深さも、多様性の中に暮らすマレーシアならではと言えるでしょう。

徳永 マレーシアでは、日常生活に必要な英語が身に付くだけでなく、ビジネスシーンで通用する英語も学ぶことができます。グローバル社会で活躍するためには、きちんとしたレターや交渉ができるスキルも必要です。大変とは思いますが、卒業後に海外で働くことを志す学生にはぜひとも挑戦してもらいたいですし、将来のキャリアアップのためにもやる価値は十分にあります。

――お二人ともマレーシア最大の魅力は「多様性にある」という考えをおもちのようですね。
荒木 海外留学というと、ヨーロッパやアメリカというイメージがあります。これは“何かを学ぶなら先進国で”という意識によるものかもしれません。しかし近年成長著しいアジアには、欧米諸国にはない魅力があります。なかでも多民族国家であるマレーシアは、人種・言語・文化など、あらゆる面で多彩です。この“多様性”こそが、グローバル化が進む国際社会ではポイントとなるものです。

徳永 マレーシア政府観光局では、日本の高校や大学と連携してマレーシア研修を行っています。1~2週間ほどの短期間の滞在が多いですが、それでも帰国した学生たちの表情は大きく変わっています。現地でいろいろな人たちとふれあうことで、学生たちは多くの刺激を受けます。日本にいては見ることのできなかった世界を知ることができるのです。そこから新たな発想が生まれ、物事の見方もより広く、深くなります。これは学生に限ったことではなく、教職員を対象にした研修でも同じことが言えます。

――最後に、お二人のマレーシア留学への期待をお聞かせください。
荒木 英語を身に付けて国際感覚を養うには、小さな年齢から始めることも大切です。マレーシアには、外国人を受け入れている小学校や中高一貫校もあります。さらに最近は親子でマレーシアに移住して暮らしながら学ぶ“親子留学”も注目されています。子どもにいい環境で教育を受けさせたいと考える親御さんの中には、「教育の場は日本だけはないし、教育言語も日本語にとらわれない」という人が増えてきているようです。また、現実的なこととして、留学や現地での生活に必要な経費についても、物価が安いマレーシアは、欧米諸国と比べてリーズナブルであることもポイントです。治安や生活環境を心配する親御さんも多いですが、その心配もほとんどありません。

徳永 イギリスをはじめとする欧米諸国にある大学の姉妹校や、提携関係を結んでいる大学もマレーシアにはたくさんあります。ツイニングプログラムを利用すれば、マレーシアで学んだあとに欧米の学校へ編入し、さらに学ぶこともできます。マレーシアは、学びの場も多様性に富んでいるのです。

荒木 海外留学先としてマレーシアを選び、それをアジア、そして世界で活躍する人となる第一歩にしてもらいたいですね。

徳永 誠氏プロフィール
マレーシア政府観光局マーケティングマネージャー
在日マレーシア大使館広報担当書記官補佐、マレーシア観光開発公社(当時)を経て現職。近著に『アジアで活躍する! 日本とASEANの新時代』(イカロス出版)がある。

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