オーストラリアンプログラム

オーストラリアンカリキュラム

実はハイレベル!オーストラリアの教育プログラム

皆さんはオーストラリアと聞くとどういったものをイメージするでしょうか?広い大陸に青い海。エアーズロックと言った手つかずの大自然に、サーフィンをしているのんびりとした国民性をイメージする人も多いのではと思います。しかし、教育に関しては近年、ハイレベルな目標を掲げた教育改革が行われ、その教育カリキュラムは世界的に通用するものとなりつつあります。今回は、そんなオーストラリアプログラムについて解説をしていきたいと思います。

転機は「メルボルン宣言」

以前のオーストラリアは国レベルでなく州ごとに教育基準もバラバラで、オーストラリア連邦政府として教育は州政府に任せているような状態でした。こうした状況に変化が訪れたのは2008年でした。オートラリアナショナルカリキュラムの開発を始めた内容を記した国家教育指針「メルボルン宣言」を政府が発表しました。これにより、州ごとに違っていた教育基準が統一され、基準も世界に通用するものを目指すものとなっております。このプログラムが始まったのが2008年とまだ始まってから10年も経っていないため、未だに試行錯誤の状態が続いています。

7つの汎用的能力

このプログラムの特徴としては、通常の日本でも行われている学習の他に、新たに21世紀を生き抜く力として、7つの「汎用的能力」を伸ばすことが謳われています。

汎用的能力 内容
リテラシー 聴く・読む・見る・話す・書くこと、口頭・プリント・ビジュアル・デジタルでの創作、様々な目的や文脈で言語を使い分けること
ニュメラシー 数学の役割を認識し理解すること、目的をもって数学の知識とスキルを使う気質と能力
ICT技能 デジタル技術を利用できるようになり、物事を新しく行う際にテクノロジーを使い、デジタル環境のリスクを最小限にすること
批判的・創造的思考力 論証、論理性、機略、想像、革新といったスキルや態度、気質によって広く深く考えることができること
個人的・社会的能力 感情の抑制、思いやりの心、人間関係の理解、前向きな関係の構築、責任ある意思決定、チーム作業、建設的な挑戦、リーダーシップ
倫理的行動 個人的・社会的な倫理観を強く持ち、文脈を掴み、対立や不安定な状況に対応でき、他者に抱く価値観や態度の影響を意識する
異文化理解 多様な文化の共通点と相違点を認識し、他者とのコネクションを創り、お互いを尊重できるようになること

この能力を身につけることで、自信に満ちた学習成功者を目指すという壮大な目標が掲げられております。この7つの汎用的能力は今までの学習内容の発展、応用した先にあるものとされています。特に他の国ではICT技能の強化や異文化理解などはこうした教育方針には入っておらず、新しい時代の教育方針であるという事が言えます。

また、オーストラリア国民は市民(Citizen)であるべきだという考えが根底にあります。これは白濠主義を生んだ等の歴史的な背景でもいろいろと問題がありましたが、異文化理解も含めて市民としての教育を行うということに未来志向型の目標であることが言えます。

プライマリースクール

日本の小学校にあたる学校がプライマリースクールになります。オーストラリアは州によって教育制度が違うため主な州の制度としては、プライマリースクールは6年制です。期間としては日本と同じとなります。

日本や他国の制度と違う部分が、この7つの汎用的能力を伸ばすために、教員や学校でカリキュラムを変更することができることが特徴です。こうした教育方針はあくまでも目標であり、その目標に向かって学校側が最適なカリキュラムを作ることができるのです。日本との決定的な違いは本当にその自由度が高いということです。公立のプライマリースクールもオーストラリア国民は市民という自由に考え、目標に向かって自分たち(学校や教員)で最良の方法を考えることができるということが根底にあるから、こうした運営形式となっています。また学校教育では教科書は指定のものを使用するということが日本では常識ですが、オーストラリアの教育では国や州から指定された教科書はありません。教員も生徒に一方的に教えるのではなく、授業中でも議論や自分の考えを説明するといった「考える力」を伸ばす教育に重点が置かれているのが特徴です。

セカンダリースクール

セカンダリースクールは日本では中学校から高校にあたります。高校1年にあたるyear10(10年生)までがオーストラリアの義務教育となります。高校3年にあたるyear12まで修了すれば、セカンダリースクールを卒業し大学受験を受けることができます。この義務教育以上の過程となるyear11~12は大学入学の準備期間となります。年齢としては16~17歳となりますが日本の高校とは少し異なります。

オーストラリアンカリキュラム

高校の年齢で大学の一般教養科目も履修するような高度な内容も含まれる。

オーストラリアの一般的な大学学部は3年制となる場合が多く、他の国より1年早く学位を取得することになります。大学での内容はより専門教育がメインとなり、日本などで行われている一般教養などの科目の一部がyear11~12で履修する必要が出てきます。高校2年~3年で大学の一般教養レベルの授業を履修する必要があるため、非常にハイレベルな授業内容となります。

オーストラリアの大学は数が少ない!?

オーストラリアのセカンダリースクールを卒業して、大学へ進学する場合の話になります。オーストラリアには37校の公立大学、2校の私立大学しかありません。単科大学というものがなく全て総合大学になります。大学数が限られてくるとそれだけ大学に入学することが難しく、優秀な人材が集まりやすくなります。しかも3年で学位が取れるということもあり、授業内容もハードで忙しい日々を送ることとなります。これに加えて各大学では留学生も多く受け入れており、国際色豊かな環境で切磋琢磨することができる勉強するには最高とも言える環境がそろっています。

オーストラリア国外から大学進学する場合

オーストラリアの大学は入学試験がありません。日本から入学を希望する場合は英語力の証明と高校の成績証明で審査が行われます。この英語力の証明にはIELTSやTOEFLなどが採用されます。高校の成績証明もオーストラリア国内のyear11~12に相当する部分が必要になるなど高度なものが必要となります。日本からオーストラリアの大学へ進学を検討する場合ストレートでは進学ができずに、高校卒業後別のスクールなどに通ってから大学へ進学するような形を取るのが一般的です。

マレーシアの高校からオーストラリアの大学へ行くメリット

日本から直接オーストラリアの大学へ行く場合、準備のためのスクールへ通わなければならないことや英語力を鍛えることが難しいなどのハードルがあります。特に英語力は日本国内ではなかなか上達することが難しく英語漬けのような環境に身を置く必要があります。

そこでオーストラリアの大学へ進学するために、マレーシアの高校から準備するという方法もあります。マレーシアでは公用語は英語となっており、学校の授業も英語で行われております。また大学入学時に必要なIELTSやTOEFLといった英語力の証明も、マレーシア国内で取得することができ、高校へ通いながらオーストラリアの大学へ進学する準備を行うことができます。

世界の大学ランキングで上位に入るオーストラリアのモナシュ大学は1998年にマレーシアのサンウェイ分校を開設しました。オーストラリア本校への留学や進学支援、分校を卒業しても十分世界に通用できるような人材育成を行っております。こうした大学へ進学してオーストラリア本国への大学入学をマレーシアから狙うといったことも可能となります。

オーストラリアの教育プログラムに対応した学校もある

国際化が進むマレーシアではオーストラリアの教育プログラムに対応したインターナショナルスクールがあります。日本ではあまりそういったスクールは一般的ではありませんが、英語が共通語のマレーシアでは欧米やオーストラリアでの活躍を目指した国際教育も盛んにおこなわれています。マレーシアからオーストラリアの大学へ進学することも頻繁に行われており、オーストラリアのインターナショナルスクールへ多くのマレーシア人が通っています。

自立を重んじるオーストラリア教育

オーストラリアの市民は教養があり、誰からも支配されることなく正しい道を自分で決めて歩むことができるとしています。教育もそういった自立・自治のもとに考えられています。近年、経済成長が著しく世界経済の牽引役も担っていたオーストラリアは、こうした市民の自立のもとに自由で個性的なレベルの高い教育を行っています。あまり初等教育の段階から日本ではあまり重要視されていなかった「考える力」をつけるようなカリキュラムとなっていることから、こうした自立の精神も生まれてきているものと考えられます。こうしたオーストラリアの自由でハイレベルな教育を受けて、世界で活躍できるようになってみてはいかがでしょうか?

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